新曲「1987→」の考察、歌詞解釈
スピッツが新しく発売したサイクルヒット2006~2017に入っている新曲「1987→」。この曲についての考察(個人の妄想)です(*^-^*)
目次
☆メンバーのコメント
バンド30周年のタイミングということで“ビートパンクバンド・スピッツの新曲”という想定で1曲
収録される新曲の中でも最後に録った曲はスピッツにとって一番新しい曲です。
新曲なんだけどアマチュア時代にやっていたアレンジやフレーズをそのまま使ってたりして、かなりレコーディングでは盛り上がりました。
結成当時の自分に負けたくなかったのでギターソロバックのダウンピッキングにはかなりこだわりました。
﨑山龍男
今年録音した新曲の中にも、結成当時を思わせるようなテンポの速い曲もあったりします。
サイクルヒットの発売にあたり、メンバーが出した公式サイトに出したコメントからの抜粋です。「1987→」以外にも2曲新曲が入っているのにも関わらず、それぞれこの曲に思い入れがあるのか「1987→」にフォーカスして発言しているように感じます。
☆タイトル(曲名)
上のコメント時点ではタイトル未発表。2017年6月25日にMVとともに発表されました。この「1987」というのはスピッツの結成年です。右矢印「→」は1987年からずっと続いている、1987年から現在まで、などの意味でしょう。
長すぎるので省略しただけかもしれませんが、1987→2017と区切っていないところがこれからも続くよ!という感じで良いですね(*^▽^*)
☆MV、歌詞カードの解説
そしてyoutubeの公式チャンネルにアップされたMVがこちら!
見ていただいて分かるように、過去のライブ映像と現在のライブ映像を一緒に流しています。シンプルですが、1987年から2017年までのメンバーの変遷を楽しむことの出来るファンにはたまらない映像です。特にギターソロのあたりが素晴らしいです。
また、この曲はインディース時代に演奏していた「泥だらけ」に非常によく似ているということでも話題になりました。
イントロ、ギターソロは全く同じですね!ドラムのフレーズもほとんど一緒でした。歌っている部分が違うだけでここまで違った感じの曲になるんですね。
サイクルヒットの歌詞カードに、「1987→」について竹内修さんの解説が載っていましたので、引用します。
スピッツの結成30周年を意識して書き下ろされた新曲。バンド結成当初、ビートパンク期にレパートリーであった「泥だらけ」という曲を下敷きにして作られている。テンポ、キー、イントロ、アウトロのリフ、ギターソロなどを同曲から踏襲している(イントロ前に一瞬出てくる音源は、1988年の自主製作カセットからのもの)。「泥だらけ」はもちろんのこと、デビュー曲「ヒバリのこころ」、結成20周年の「ルキンフォー」、2016年の最新アルバムで、ロックに目覚めた頃を歌った「醒めない」などの詞と併せて聴くと、感慨も一入。
そう、単にギターソロだけではなく色々なところが「泥だらけ」と一致しているのです!そしてイントロ前の音源は自主製作カセットからとのことですが、メンバーが所持していたのか、はたまたスピッツの事務所で保管されていたのか?何処かから手に入れたのか?そのまま演出として使用するところにグッときますね。
☆歌詞比較
歌詞も「泥だらけ」と比較すると、確かに『泥にまみれても』という言葉は使っているものの、全体的にみると関連性を感じませんでした。竹内さんの解説にあるように、色々な曲からイメージをもらって書いたのでしょうか?比較してみました。
泥だらけ
『泥沼の中に落ちて 君の声が遠くなるなら』
『ぼくらの体は泥だらけ』
1987→
『それは今も続いてる 泥にまみれても』
醒めない
『まだまだ醒めない アタマん中で』
1987→
『醒めたがらない僕の 妄想が尽きるまで』
比較してみた結果、ヒバリのこころ、ルキンフォーとの歌詞の関連性は分かりませんでした(ルキンフォーにも1987→にも『道』という歌詞は出てきますが、色々な曲に使われる言葉のように感じるので除外)。竹内さんも、ヒバリのこころやルキンフォーと同じ、節目の曲という例えで曲名を出したのかもしれません。
☆歌詞解釈
あくまで個人の解釈ですが、「1987→」の歌詞は「泥だらけ」やほかの曲からの引用というよりは、全体的にスピッツというバンドを表した内容になっていると思います。
なんかありそうな気がしてさ 浮かれた祭りの外へ
→「祭り」は初ライブの文化祭のこと?
ギリヤバめのハコ探して カッコつけて歩いた
→ライブハウスのことを「ハコ」といいますよね。自分たちの実力以上のライブハウスのこと(ロフトとか)のことをさしているのかも
らしくない自分になりたい 不思議な歌を作りたい
→まさしくバンドマンである自分たちのこと
似たような犬が狼ぶって 鳴らし始めた音
→「犬」はスピッツ4人のこと、当初はブルーハーツ路線だったので等身大ではないその表現を「狼」としたのかも
ヒーローを引き立てる役さ きっとザコキャラのまんまだろう
→当時バンドブームで、いろいろなバンドと比較されこのような表現になった気がします
過去、「トンガリ’95」も自分たちのテーマソングのように話していましたが、ここまで自分たちを盛り込んだ曲はなかったように思います!スピッツは基本恋愛ソングですもんね(*^-^*)
応援歌のようでとても前向きになれる歌詞ですね。
そして「泥だらけ」の歌詞は結構普遍的なのですが、「1987→」の歌詞は今の草野にしか書けない、これぞスピッツ!という特別なものになっていますね。成長が感じられます。
☆MV、曲を聴いた感想
タイトルの部分でも触れましたが、右矢印のみで終わりが示されていないのが感慨深いですね!MVの最後でも、1987→→→→→…となっていますが矢印のみで先には何も書かれていません。5年後も10年後もまだまだ続けるぞ~っ!というメッセージであると解釈しました(笑)。
ファンの間で「泣ける」と話題のMVですが、私も同じく泣きそうになりました…。スピッツの30年間の軌跡を凝縮したような、感動的な映像ですよね。昔のメンバーと今のメンバーが同時に映し出される場面とか。
↑個人的に1番好きなシーンは、ギターソロが始まって直後の田村がステージに入場するシーン(笑)。
曲の長さも3分間というのがちょうど良くて何回でもリピートできますね。そのためギターソロが早めに来るのですが、久しぶりにギターに注目してしまいました!基本ギターソロのときもドラムやベースなどのリズム隊ばっかり聴いているのですが、目もとい耳が奪われましたね…。ほかのパートが入ってこない。かっこよすぎます!泥だらけからフレーズ自体は変わっていないのに、人は30年でここまでかっこよくギターを弾くことが出来るのか…。
そして草野の歌い方が、若いころの自分を意識したのか、いつもと違う感じ(低め)に感じました!昔の自分だったらこう歌うかな?っていうのも意識したのかもしれませんね。
今回の記事を書くにあたり「泥だらけ」も結構聞いたのですが、草野の歌い方はもちろん、メンバーの演奏も若さあふれるというか、まだまだ未熟な感じですね。「泥だらけ」のあとに「1987→」を聴くとタイムスリップしたかのような、不思議な気持ちになります。
ファンでこうなのですから、メンバーの盛り上がりはさぞ凄かったでしょう!
田村、今回のライブで白地に「1987→」って書かれたTシャツを着てますよね!オリジナルなのかな?(笑)
☆まとめ
30周年記念曲ということもあり、多くの方がこの曲について考察しています!影響を受けやすいこともありまだ読んでいないので、全然違う解釈かもしれません。是非読んでみてください(^^♪